2008年11月10日

第5話 「入院第二日目」

2004年10月29日

「入院第二日目日記」

私はこの入院を何だか楽しんでいる様に思う。

それは、この入院生活を真実の目から見ると、どんな洞察が出来るか。
それが楽しみでしょうがない。

いよいよ2日目に入って、本格的な検査が始まった。

1つは腸内視鏡。

これは癌細胞が、直腸まで転移していないかの検査で、これは問題なし。

もう1つは膀胱鏡。

これは膀胱へ転移していないかの検査だ。

それは少々痛みもあって小さい針のような内視鏡を膀胱の中に入れて、検査するのだ。
転移はなかったが、 「ひとつ新しいものが発見されました。」と嬉しそうに医者が言う。

それはおへそから膀胱につながっていて、小さなコブみたいなものがある。これは人間は誰にでも
あるものだが、普通成長するにつれてなくなっていくらしい。それがハッキリと残ったままというのだ。
「精密に見ると、いろんなものがあるものだ。」と思いつつ、1日目の検査は終了。

この間に尿検査と言って、まる2日間検査用にとっておいたり、朝一番の尿を菌が入らない様に
とっておいたりと、少々めんどうな事をしっかりとやらないといけない。

体的には、癌とわかる前とわかった後も何も変わらないので、この入院生活が退屈で
たまらないと思えてしまい、少々この生活に慣れるのに時間がかかりそうだ。

自分の体と精密に向きあう。

これは私の人生では初めての事だ。熱を下げる為に病院に行ったりした事はあった。

以前社長が年に1回、目、体、歯と精密に検査していることをおっしゃっていたが、その重要性を
今、ひしひしと感じる。

体という現象にも、精密に向き合うことを、今決心させられている。


第3話「入院第一日目」
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Posted by NAGAIトークスタジオ at 07:00│Comments(0)癌ダンス日記
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