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2008年12月29日

第12話「命ありにしがみつく珍客あり」

2004.11.25

「命ありにしがみつく珍客あり」

病気というものは不思議なものだ。

ぱったりと音信が途絶えた人が、何かを聞きつけて、寄って来るからだ。

私達 田ぐり庵 が弁当屋宣言をした時に、その前後かで去って行き、それからは

結婚をし、子供も生まれ、何一つ連絡のなかった人が、私がガンだと聞きつけてお見舞いに来たのだ。

私には、嬉しくもないお見舞いであり、何の為に来たのか、不思議でしょうがなかったから、ストレートに会話をした。

「本当の目的は何?」

と聞くと、

「幸和ちゃんが好きだから。」なんてことを言う。

思わず私は、「よくそんな事を言えるよね!今まで何の連絡もなく、我々として生きてきて、

自分のやってきた事や、我々に対して、後ろ足でドロをひっかけるようなことをしていて、病気になったとたん、

好きだからって言って、受け取れる訳がないでしょ!」

と言った。

彼女は苦笑いをしていたが、本当の目的は違うようだ。

健康食品の営業であることは、明らかにわかる。

以前我々から離れていった人達で、この人脈を利用し、今も活動があるようだ。

そして、この健康食品というのは、人の命にしがみついた最たるものだ。

確かに、食べるもので体という肉体はつくられる。そして、その会話がつながっていくのは人間関係しかない。

この人間関係を無視した会話は利用でしかない

我のお金の為

我の出世の為

我の生存の為でしかない。

病気というものは、全てにおいて、世間の会話を引き寄せる

宗教、お金、命、人間がどこまで命なしに生きれるか。

現象なしに生きれるか。


御修行させられていると実感する。
  


Posted by NAGAIトークスタジオ at 08:00Comments(0)癌ダンス日記

2008年12月22日

第11話「2度目の抗ガン治療」

2004年11月24日

「2度目の抗ガン治療」

1クールの2度目の抗ガン治療の日が来た。

2度目は、1度目とは違い、1日で終わるもので、比較的楽な状態で治療は終わった。

この抗ガン治療は、抗ガン剤投与自体は楽で、何の苦痛もないが、その後に全てやって来る

これが副作用と言うべきか、薬が効いているというべきかのものだけど、とても体的にはきついものだ。

この頃から、食べれないせいで体重がグンと減り、入院当時からすると、4kg位落ちてしまった。

そのせいか動くこともきつく感じることも多くあり、なおさら気が滅入ってしまった。

翌日にはもう病院から出て行きたくなって、
病院にいるだけで、本当に病人になってしまうことを体感せざるをえなかった。

これは、自分でも危険と感じ、こうも体力が落ちたのでは治るものも治らなくなると思い、

先生と話し、外出許可をもらった。

この外出許可の件でも、何の為のルールかわからないことがでてきたが、

普通では、1週間に1泊2日までしか外出、外泊は出来ないとのことだが、

私は治療の翌日からずっと毎日午後、外出許可をもらい、とにかく食べることへの、意欲を創った。

普通の人であれば、これが病院のきまりとあきらめ、病院の言うがままにして、

薬漬けになっていくのであろうと思うが、

私は自分の体には、自分で責任をとるという、意図があるので、とにかく先生や看護師に、

これ以上病院にいてもマイナスはあってもプラスはない と言い切り、

とにかく、自分の体力を、自分でつけてくる!と言い続けた。

外出することは、環境も会話も変わってくることで、自分自身の意図を創作することへの

重大なポイントになった。

  


Posted by NAGAIトークスタジオ at 08:00Comments(0)癌ダンス日記

2008年12月15日

第10話「週一回の行事」

2004年11月22日

「週一回の行事」 

毎週木曜日の午後2時頃、大学病院ならではの行事がある。

それは、教授・助教授が、自分の部下全てを引き連れての総回診だ。

初回は初めてでビックリした。

自分の見たことも無い先生達が、看護師長や、看護主任まで従えて約20人位が病室に入ってくる。

そしてやる事は、担当の医師についている、インターンの学生が病気の説明を、用紙に書いてあるものを
棒読みで読むだけだった。

毎回同じこの繰り返しで、一言も私との会話はないまま報告だけを聞き、終わるのだ。

この総回診の意味は何だろうと思ってしまった。

患者とは一言も話しをしない。ただデータを聞くだけであれば、そのデータはいつでも見れるものであるから、
この回診は意味が無い。

そして、約20名位ぞろぞろとくっついてくるのは、皆自分の勉強の為である。

どの行動一つとっても患者の為ではないことだけは確かだ。

病院という存在は、知れば知る程、実態がまる見えになってくる。

本来、西洋医学であれ、東洋医学であれ、病気を治すことが一番の目的だ。

それを遂行するのは、やっぱり人間と会話することが原点にある。

この会話がなければ、まるで一方的にやり方、方法でモルモットの様に、自分たちのデータ取りの為だけに
処置しているとしか思えないのだ。

すべてに人と出会うことが人間であり、これを見落としていることは、

人間としての仕事ではなく、

人間として生きることではなく、

人間そのものではなくなる

どこにいても、人を出会うことが、すべての問題をとくカギとなることを、あらためて実感する。
  


Posted by NAGAIトークスタジオ at 08:00Comments(0)癌ダンス日記

2008年12月08日

第9話「我々でいられることの感謝」

2004年11月16日

「我々でいられることの感謝」

私が入院をして約2週間がたった。

入院をする迄、自分が立場をとっていたものを、色んな人達に委任し、やってきている。

その中で経理のことは専務にお願いすると同時に、毎日の業務のほとんど柴田さんに依頼を
している。

彼女は、本社の上園さんが退社するとの事で、9月の初めから本社勤務になったが、
本来、上園さんの後を引き継ぐはずが、それ以上の経理的立場をとる様になって来ている。

そんな中、私の入院で毎朝入金状況から支払状況を細かく打ち合わせをし、全ての外部との
窓口をしてもらっている状況だ。

彼女は、確かにこの真実のことを理解している訳ではないと思う。
が、エネルギーとしては、すでに我々として生きてくれていることをつくづく感じる。

それは、この経済革命の今、次へのステップを踏む大チェンジの時に、
只ひたすらに一緒にいてくれている。

だから、お金という、一番直面する現実と、ダンスしてくれているのだ。

これはすごいことだ。

まったくわかっていない人が、ただ言われるままに作業としてやって、やれるか。
我々として立場をとらない限り、この現実には直面できないだろうと思っていたことが、行われている。

彼女から毎日届けられるものに皆のライトメッセージがある。

この皆のライトメッセージを読むと、自分のエネルギーがフーっと軽くなることを感じる。

これが我々の会話のエネルギーだろう。

毎日のメッセージに託されている我々や、人に向かってのエネルギーが、人を力づける意図が、
人のエネルギーを軽くしてくれる。

これが、どこにいても我々でいられることへの感謝として感ずる。

人が立場をとってくれることも、エネルギーが回流することも、

我々でないと実現しない。  


Posted by NAGAIトークスタジオ at 08:00Comments(0)癌ダンス日記

2008年12月01日

第8話「自分の体(会話)とダンスする」

2004年11月15日

第8話 「自分の体(会話)とダンスする」

吐き気止めの薬を常備しながら、自分の体とのダンスが始まった。

投薬後4日目にはじめて、まともに食事が少しできる様になり、
思わず口にしたのが、福新楼のギョーザとカップめんのうどんだった。

無性に食べたくなって、社長達がお見舞いで持って来て下さったものだった。
ギョーザの肉汁が、体のすみずみまで染み渡っていく感覚がいまでもハッキリ残っている位だ。

今回私は、個室をとっていて、いつでも自由にコミュニケーションがとれる様にしている。

だから部屋にいても他の患者の人と話すということはほとんどない。

食事も部屋にもって来てもらえるのですべて部屋にいて過ごせるのだ。

だから、会話をするとするなら、看護師の人か先生か我々スタッフの仲間だ。

毎朝専務から「体の調子はどう?」と必ず一本の電話をいただく。

この一言(エネルギー)に癒されて、その日の状態を会話して自分の一日がスタートする感じだ。

だから吐き気も朝のうちだけに治まって来る。

朝、起きぬけは何ともいえない不快感で目は覚めるが、起きると思わず体の細胞が動き出す様で、
そこをうまく調整しながら体を目覚めさせていくのだ。

こんなにも、自分の体に神経をはらいながら朝、目覚めるのは、生まれて初めてのことだ。
この時に、自分のスーパーセルフメッセージがスタートする。

起き上がって半跏趺坐になってとはすぐにはいかないので、少しベットを起こしながら
それに寄りかかりながらのセルフメッセージだ。

お母さん、お父さん、皆さんと一段づつじっくりじっくり、自分の体と会話とダンスしながらの
セルフメッセージが始まる。

スーパー部だけでも30分~1時間位かかってしまうものだ。

でもここでは今、手を抜けない。  


Posted by NAGAIトークスタジオ at 08:00Comments(0)癌ダンス日記