2009年03月23日

第24話「女とは?男とは?」

2005.2.6

「女とは?男とは?」

今回の私のガンは、子宮ガンであって、これは女性のみしかかからないガンだ。

それでもって、私は手術でその子宮の全てを切除したわけだ。

そうなると、女性でもなく、男性でもなく、現象としては、中性になってしまった。

日頃全く意識の中にすらなかったことだが、いざ無くなるということに直面した時、一瞬自分が

動揺してしまったのだ。

自分が女性として完全でなくなることへの反応だった

逆をかえしてみれば、女ということにこだわっていないと思っていたが、女であることに一番

へばりついていたのかもしれない。

よく世間の迷信で言われる女の幸せは、結婚をして、子供を産んで。

とか言われるが、自分には全く関係がないと生きてきたが、いざやらないのではなく、

できなくなる という現象が目の前にくると、動揺してしまったのだ。

人間はここぞという現象が目の前にくると、自分のアクトがそのまま出てくるというが、まさに

その通りだ。

自分が試されるのだ。

どう生きているのかと!


これは女であるとか男であるとかいう小さな問題ではない。

自分がどう生きるかと宣言していることが、

我レベルなのか、本当に人類に目が向いた我々レベルのことなのか、自分自身の問題である。

自分が、自分の思い、自分の物にへばりついたところから、ちょっと冒険しようとしているのか、

自分なし に生きたところから、人類に立場をとっているのか、

本物と偽者(メッキ)かがわかれてくる。

女でもなく、男でもなく、人間とは、人とはどう生きるのか
目覚めた瞬間でもあった。


第3話「入院第一日目」
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Posted by NAGAIトークスタジオ at 08:00│Comments(0)癌ダンス日記
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